設立50周年を祝って 垣 添 忠 生 公益財団法人日本対がん協会会長 国立がんセンター名誉総長 栃木県保健衛生事業団が設立50周年を迎えられたこと、心からお祝い申し上げます。50年とは大変 な年月です。私ども日本対がん協会も2年先に70周年を迎えますが、それに匹敵する由緒正しい団体 として活動を続けてこられたことに改めて敬意を表します。 貴事業団は1961年に前身の栃木県対ガン協会が設立されると同時に、日本対がん協会の一員として、 がん予防、がん検診などに取り組まれてきました。 2013年(平成25年)貴事業団は公益財団法人に移行され、それと同時に一.社会貢献、二.事業推 進、三.精度の高い健診・検査、四.職員意識、から成る経営理念をうちたてられました。以来、営々 として県民の健康を守るために、時代の変化を取り入れながら事業を続けてこられました。 注目したいのは、県民をがんから守るためにがんの早期発見を目標とする検診機関としての着実な 活動を推進してこられたことです。特にマンモグラフィー検診車による乳がん検診事業に、超音波検 査の同時併用検診をいち早く導入されました。 日本人の乳房はやや小ぶりで、組織が密集している、いわゆるdense breastでマンモグラフィーに よる石灰化の検出が時に難しいこともあります。そこに超音波検査を併用することにより乳がん発見 率が向上するのでは、という問題意識でした。 この件に関して、後に東北大学の大内憲明教授を中心とする臨床研究が進められました。7万人の 日本人女性を2群に分け、1群3.5万人はマンモグラフィー単独、他の1群3.5万人はマンモグラフィー +超音波で、約20年追跡した結果が最近判明しました。マンモグラフィー+超音波グループでは乳が んの発見率が向上するだけでなく、進行がんの発見が有意に低下することも証明されたとの事です。 この様な大規模な研究のはるか以前に、マンモグラフィー+超音波検診という手法を導入された先 見性は高く評価されると思います。 どうかこれからも、県民の健康を守り、全国の対がん活動と連携しながら、がんとの戦いを続けて 下さることを心から願っております。 Tochigi Public Health Service Association 10
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